雛の影
2015年 03月 05日
駄句である。
雛の視線を窺いながら、蜘蛛が走る。
内裏雛は済ました顔で、
何を見るともなく、伏し目の視線のまま唯ひたすらに座っている。
障子越しの日差しが、柔らかくなってきた。
小さな雛人形が、小さな影を畳に落としている。
毎日、家の中で俯いた仕事をしているうちに、春はそこまで来ていた。
昼間の空を見上げれば、雲も、その向こうの青空もふんわりと柔らかくなり、
夕焼けも、やさしいサーモンピンク。
触れれば切れそうだった月も、今夜は揺り籠に見える。
梅子は、卒業旅行とか云って、沖縄に行っている。
娘がいない雛祭りだが、例年通りちらし寿司を作った。
小皿に盛って、お雛様の前に置いて、一晩片づけるのを忘れていたら、
錦糸卵も紅生姜も乾いて、反り返ってしまっていた。
昼食に、その乾いた寿司を食べていたら。
那覇からメールが届いた。
「お土産は、ソーキそばの他には何がいいかな」
と聞くので、当然ながら、
「泡盛だね。アルコール度数が40度以上のヤツね。」
と返信した。
あちらは当然ながら、暖かいらしい。
宮古島に行ったことが、もう遠い昔のように感じる。
Commented
by
pallet-sorairo at 2015-03-05 07:16
前回のコメントに書こうと思っていたのにうっかりしてしまいましたが
unburroさんのお雛さま、すごくクラシックで由緒ありそう。
素敵ですね。
このお内裏様の写真を見たら、思いのほか小さいのかなと思いました。
月日の流れるのが本当に早いです。
unburroさんのお雛さま、すごくクラシックで由緒ありそう。
素敵ですね。
このお内裏様の写真を見たら、思いのほか小さいのかなと思いました。
月日の流れるのが本当に早いです。
0
Commented
by
unburro at 2015-03-05 11:15
Commented
by
こんの
at 2015-03-05 14:37
x
Commented
by
unburro at 2015-03-05 23:26
by unburro
| 2015-03-05 01:08
|
Comments(4)