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ニライカナイ



海と空 汗と涙に光を混ぜて ニライカナイが出来上がる    驢ノ300


死ななきゃ楽に生きられぬ  そんな楽土にゆきたいか       驢ノ301




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この世は辛いことばかり それでもお前と生きてゆく

日々の辛さを重ねても  どこにも届かぬこの思い

この手で持てる安らぎさえも 望む事さえ許されず

あの海の彼方なら

あの空の彼方なら

ニライカナイの世でならば



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宮古島は、人頭税の島である。

人頭税は、収入や仕事、年齢、男女に関わりなく人一人に対して
課税される制度で、沖縄特に宮古・八重山諸島の人頭税は過酷なものとして、
知られている。

この HPに詳しい。
http://www.miyakojima-kids.net/jintouzei.html

珊瑚だらけの痩せた土地は保水力がなく、ザクザクと足元で崩れる。
この土地に、立って、遥かな水平線を眺めていると、
望みを、海の彼方にしか見いだせなかった人々の気持ちの、
何万分の1、かもしれないが、を感じることが出来る。

海は、涙を流しても、怒りを叫んでも、
何もかもを受け止め、飲み込んで、浄化してしまう。
血も汗も、さらさらの白い砂に変えてしまう。

そんな美し過ぎる海に、日が昇り日が沈む。

穏やかな海面は、歩いて渡れる気にさせるように様に凪いで、
水平線の向こうの国への道を開いているのだ。
現実の厳しさに耐えかねて、この海を渡った人々の影が見える。



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五七五の俳句は、私にとってはまだまだ使いこなせない道具の様なものだ。
初めて出会った自然や歴史の前では、
大樹に、小さな鑿で挑む如くに、全く歯が立たない。

今までは、見知った小枝や小石を組み合わせて、
箱庭を作っていたようなものなのだな、と気付いた。
宮古島で見たこと、感じたこと、を
五七五にまとめようとすると、海も砂もサトウキビモ、
どんどん、枠からはみ出して、指の間からこぼれて、
勝手に歌い出してしまうのだ。

とうとう、今日は演歌の歌詞の様になってしまった。

しかし、歌詞もいいよね。

肴は炙った烏賊でいい。

とか、

はるばる来たぜ函館。
または、
長崎は今日も雨だった。

とか、好きだ。




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陸に上げられた廃船。

NIRAKANI
ニラカナイ

NIRAIKANAI
ニライカナイ
の、マチガイだろうか。

細かいことは気にしない。

なんくるないさあ。
いうことかな。

しかし、人頭税は消費税に似ている。

人頭税は、人であることに税を課す。
消費税は、生きることに必要な衣食住に課税する。
人として生きることに税を課すことだから、
貧しい人に対して程、重い税になるところが同じだ。

琉球の人々が、命をかけて人頭税を廃止させたように、
私たちも命をかけなくては、この国の歪みを正すことができないのだろうか。
義を説き、理を唱えるだけでは、

駄目なのか。

なんくるないさあ、の沖縄の人々は遂に立ち上がって、
政府に、NO、を宣言した。
次は、我々だ、と思っていたのに、
今日のニュースでは、安倍内閣の支持率が上がった、とか言っている。
どうなっているんだ。

駄目なのか。

ニライカナイ。

死後の幸せを望むしかない様な、世の中になってしまうじゃないか。

ニライカナイ。

ニライカナイは、イラナイ。
今がシアワセ、
と言える世に中にしようよ。

ニライカナイ。























Commented at 2015-01-15 06:17 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by こんの at 2015-01-15 08:25 x
南の海に見るヤコブの梯子(天使の梯子)
やっぱり南海を感じます
北の海の重さがないからでしょうか?
Commented by こんの at 2015-01-15 08:34 x
>「名も知られることもなかった宮古島のすべての人々」

ふ~む、それを拝読し、さらにこの文を読んで
いまさらながら、消費税の不条理に憤りを強く
覚えてます

Commented by saheizi-inokori at 2015-01-15 09:45
社会保障費用に充てられるはずなのに、法人税の減額、生前贈与の非課税、防衛費の増額、、なんだか変ですね。
Commented by unburro at 2015-01-15 14:39
こんのさん!

税とは、何か? と、その根本を考えてしました。
でも、空や海、珊瑚やマングローブの樹は、知らん顔して美しい。
ところが、その珊瑚の海を壊しにかかる人間たちがいて、
嗚呼、度し難し。
困ったものです。
Commented by unburro at 2015-01-15 14:43
saheizi様

アノ竹中平蔵は、真面目に人頭税の導入を考えていたらしいです。
悪魔の手先のような経済学者です。
Commented at 2015-01-16 14:48 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by unburro at 2015-01-16 18:13
鍵コメm様

そうですね。おっしゃるとおりです。
鎮めるべき何か、がなくても、鎮まってしまう程の静かさ、でした。
ある種の、過鎮静?の様な状態に落ちそうな瞬間がありました。
ちょっと、怖かった…(笑)
Commented by こんの at 2015-01-17 09:28 x
1.17 あれから20年なのですねぇ
あの日の朝空は、なんだかとても不気味でした
はっきりと覚えてます

死ななきゃ楽に生きられぬ そんな楽土にゆきたいか  驢ノ301

うう、不覚! 300を超えられたのですね
Commented by unburro at 2015-01-17 14:44
こんのさん!

20年前、私の家も結構揺れました。
幼い子供達の上に被さった私の後ろで、夫がタンスを押さえていました。
でも、もっと震源に近ければ、そんなことでは押さえきれなかったわけで…
怖かったですね。

地震は避けられない天災ですが、被害を少なくする為に出来ることは
まだまだ、たくさんあると思います。
また、それ以前に、被災した方々の救済が中途半端なままなのが、辛いですね。
20年前から、この前の9.11まで、ずっと、続くこの中途半端さ…

いつの間にか、300台に突入です、これからもよろしくお願いします。
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by unburro | 2015-01-15 01:11 | Comments(10)