栗届く
2013年 10月 03日
栗届く 母と似た筆跡の送り状 驢
駄句である。
竹笊に盛られた栗を見て
刀自が
「懐かしい」「珍しい」、と言葉数が多い。
百年近く前の北国の物語は、民話のようだ。
柴栗を拾いに入った山や、囲炉裏の上に吊るされた勝栗の話。
栗を毬から出して集めるのが大変だった。
硬い勝栗も、長いこと口の中で噛んでいれば柔らかくなって
甘くて、美味しかった。
などと語った後で、
「もう、栗拾いは出来ないなあ。」
「歯が駄目だから、勝栗は食べられないなあ」
と呟く刀自に向かって、
「はあ、そうですねえ。」
としか、言えない芸の無さだけれど
芸があれば、何というのか。
連れて行く気もないのに、すぐ忘れるだろうという前提で
「また今度、行きましょうね。」
などと言うべきだろうか。
それは、無いな。
「今晩は、栗御飯がいいですね。」
と、誰にともなく言うのが精一杯である。
小さい秋、見~つけた!
駄句である。
竹笊に盛られた栗を見て
刀自が
「懐かしい」「珍しい」、と言葉数が多い。
百年近く前の北国の物語は、民話のようだ。
柴栗を拾いに入った山や、囲炉裏の上に吊るされた勝栗の話。
栗を毬から出して集めるのが大変だった。
硬い勝栗も、長いこと口の中で噛んでいれば柔らかくなって
甘くて、美味しかった。
などと語った後で、
「もう、栗拾いは出来ないなあ。」
「歯が駄目だから、勝栗は食べられないなあ」
と呟く刀自に向かって、
「はあ、そうですねえ。」
としか、言えない芸の無さだけれど
芸があれば、何というのか。
連れて行く気もないのに、すぐ忘れるだろうという前提で
「また今度、行きましょうね。」
などと言うべきだろうか。
それは、無いな。
「今晩は、栗御飯がいいですね。」
と、誰にともなく言うのが精一杯である。
小さい秋、見~つけた!
by unburro
| 2013-10-03 15:00
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