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外つ国





 外つ国も寒の最中や鍋の湯気
        驢ノ617




 駄句である。





9日に、飛び立った次男竹彦から、
続々と、短いメッセージや写真が届く。
facebookとか、messengerとか、便利な世の中だ。

マドリードで食べたという、壺入りのコシードの写真は、
本当に美味しそうだった。

コシードは、スペインのポトフのようなもので、
肉の塊と、キャベツや人参、ひよこ豆などの煮込み料理だ。

普通は、具とスープとを分けて皿に盛ってサービスされるが、
この店は、熱々の壺に入って出てきて、テーブルの上で、
取り分けられるようだ。
写真では、壺の大きさが分からないけれど、きっと日本の感覚だと
2人前以上は入っているような気がする。

鍋焼きうどん、が好物の息子である。
きっと、汗をかきながら平らげたことだろう。

温かい料理を食べている、と分かるだけで安心する。


母親なんて、そんなものだ。




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年明け一番の仕事が、やっと一段落した。
次の山は、月末の1週間。
それが終わったら、2月からは確定申告のまとめが待っている。

昨年夏に長い入院をして、秋に退院して以降、
仕事に対する気持ちが、少し変わった。

好きでやっている仕事ではある。
この仕事をしたいから、夫と一緒になった、という部分もある。
しかし、面倒だ、追われるのは嫌だ、と思う事も多い。
後回しにしたい時もある。

しかし、手術とリハビリで2ヶ月の入院を経て帰宅してから、
仕事に復帰してみると、今できる事を今やらねば、という
気分になってきた。

後回しにしたり、嫌々やったりしたら、
次の機会が無いかもしれない、やり直す機会も無いかもしれない。
そんな気分が付きまとうのだ。
だから、ついつい夜更かしをしたり、根を詰めたりしてしまう。

台所で鍋底を磨いたり、布巾を漂白したりする事だって、
今までは、1週間に一度、または2週間以上も気にならなかったり
したのに、最近はついつい、やってしまう。

明日がない、とは思わないが、
今日やらねば、と思う事が増えたのだ。

これは何だろう。

歳、か。

そういえば、私は元旦が誕生日なので、ひとつ歳をとったのだった。

次男の留学騒ぎで、すっかり忘れていた。




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だいたいが、住む所も決まらないまま、片道切符で飛び立ってしまったのだ。
出発の直前まで、出たり入ったり家に落ち着かなかった息子である。

私が焦っても仕方ないとは、頭で分かっていても、
何とかなるさ、子どもじゃないんだから、と思っていても
つい小言をいってしまう。

飛び立ってからの、頻繁な連絡は
「大丈夫だよ、心配しないで」
というサインなのだろう。

手の届かない所に行ってしまってから、
色んなことが見えてくる。

そういうこと、は、よくあることだ。
















Commented by mother-of-pearl at 2017-01-13 01:29 x
be lated..お誕生日おめでとうございました!!

全くその通り、と真夜中の火の気の失せた部屋で納得しています。

>手の届かない所に行ってしまってから、色んなことが見えてくる。

私も同じ気持ちを抱き些細な知らせに一喜一憂する日々です。

海の向こうの友の息子さんを預かり、3週間余りを共に過ごしました。
息子が幸せに過ごしているなら、と遠くから眺める母の気持ちは何処も同じですね。

仕事や家事等、今まで以上に気持ちを込めて先延ばしにせずに取り組む、
というのは素敵なことですね。
納得してやっていることは苦にはならないものですよね。

新しく始まったばかりの一年をワクワクしながらお過ごしください!!
Commented by こんの at 2017-01-13 09:38 x
親は、ありがたい と、今更ながら思う
Commented by unburro at 2017-01-13 09:56
> mother-of-pearlさま

ありがとうございます。

真夜中仲間の mother-of-pearlさんから、
>納得しています。
なんて言っていただくと、とてもとても嬉しいです。

どこの国でも、人種も言語も越えて、母は母、ですね。

仕事も家事も母親業?も、焦ることはないのですが、
今、ちょっと前のめり(笑)なのです。
コケないように、気を付けなくては…
Commented by unburro at 2017-01-13 10:00
> こんのさん!

おっしゃるとおり!

どれだけ心配をかけたことか…
と、申し訳ない気持ちもしますが、
心配かけて苦労をかけて、今の私があるのだから、
息子や娘も、どんどん心配させてくれればいいのダ、と
開き直る気持ちもにもなります。

天童は大雪、いかがですか?
Commented by saheizi-inokori at 2017-01-13 17:23
そのつぼ焼きみたいなの食べたことがあるような気がします。
スペインのどこだったか忘れたスローフードの店でした。
外国に行ったから心配が大きいのでしょうか。
日本にいたって心配すれば切りがない?^^。
仕事は自分で見つけるのが一番だし。
Commented by unburro at 2017-01-13 22:20
> saheizi-inokori様

誠に仰る通り、心配は距離と比例する訳ではなく、
ただの子離れ出来ない母親なのかもしれません。
でも、まあ、母というのは、いつの時代でもそんなもの、
かもしれません。

しかし、「止めてくれるなオッカサン」と旅に出る息子を、
面白がっているもう一人の私も、いるわけで…複雑です(笑)

壷焼き⁉︎コシード、美味しそうですね。
この備前焼のような壺にも、興味があります^_^
Commented by yomogi at 2017-01-14 14:02 x
子育て中、情けないことに、それほどしっかりと栄養面などに気を配って食事を作っていた記憶は無いのですが、離れて暮らすようになると、今日は何を食べているのだろうか、ちゃんとしたご飯かしらと気になるのですから、不思議です。
良い食ありてこその人生、なのかもしれません。
Commented at 2017-01-14 14:40 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by unburro at 2017-01-14 17:53
> yomogiさま

「ご飯食べたか?」が、
「こんにちは」の言葉である国がありますが、
母から子への、最初のひと言も、コレですね。

我が家の101歳の義母は、
誰にでも、オールシーズン、「さよなら」のかわりに
「風邪ひかんようにね」と言って見送ります。
風邪は万病のもと、ということなのですね^^;

息子も、「風邪ひかんようにね。」と言われていました。

ちゃんと食べる事、風邪ひかない事、
これが出来れば、確かに大丈夫。
あとは、災難としか思うほかない、ですね(笑)
Commented by unburro at 2017-01-14 17:57
> 鍵コメmさま

そうなんですよ~
今、安宿に泊まりながら、絶賛部屋を探し中!
らしい、です^^;

Commented by hanamomo08 at 2017-01-15 00:54
たまには深夜族のmomoです。
竹ちゃん、遠い国でも元気で頑張っておられますね。
食べたものの写真を送ってくるのは「元気だよ」と母を安心させたいからですね。
一日に何度も息子は何を食べているのだろうと思います。
飛行機で1時間もかからない東京にいるのに、私はなんと心配性なのだろうと思いますが、母親なんてそんなものですよね。
101歳の優しい別れの言葉もいいですね。
私の祖母も誰か来ると『なにが 食べねしか。』(なにか食べませんか?)と言っていました。
そしてさりげなく料理をお皿にのせて出していたのを覚えています。お隣韓国でも娘は何度もマーニモゴと言われたと感激したそうです。(もっと、もっと食べて、一杯食べての意味なんですよね)
元旦が誕生日だったのですね。
いい日にこの世に誕生されたのですね。
おめでとうございます。
私はもう休みます、 unburroさんもよく眠ってね、睡眠は大切ですよ。
Commented by unburro at 2017-01-15 02:10
> hanamomoさま

おばんです、momoさん!
大雪ですね、こちらも、少し積もっています。

>息子は何を食べているのだろう、
って、思いますよね〜。

でも、うちの息子の場合は、ちゃんと食べているか?の心配ではなく、
食べ過ぎ飲み過ぎの方の心配です。
なんといっても、料理学科のワイン専攻クラスなので…
さっきも、入学ガイダンスの後に皆で飲みに行った、という
写真を送って来ました。

おばあちゃんの「風邪ひくな」は、子どもたちにとっては耳にタコ、
なのですが、さすがに出発の時、手を握って言われた時は、
竹彦も、真剣に「気を付けて言って来ます。おばあちゃんも風引かないで」
と答えていました。

元旦の誕生日、母は大変だっただろうなぁ、と思います。
大家族に嫁ぎ、年末年始で里帰りも出来ずに私を産み、
落ち着かない思いをしたようなことを、聞いたことがあります。

私も、お年玉と誕生日プレゼントが一緒にされて、
損をした気分だった時もありますが、
世界中の人が「おめでとう」って言ってくれるよ、
と言われて、機嫌を直した事を憶えています。

さて、おやすみなさい。
日曜日は、少しお寝坊しようかなぁ〜
Commented at 2017-01-15 18:46
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by unburro at 2017-01-16 00:51
>鍵コメsさま

ちなみに、義母も元旦生まれ‼︎
なのです。

戸籍上は1月20日、北陸の山村で生まれ、
大雪のため役所に届けを出すのが遅れた、とのことです。
101年前のお正月、って大河ドラマや朝ドラの世界ですよね…
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by unburro | 2017-01-13 00:41 | Comments(14)