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雪解け



悲しさは雨ニモマケズ解けぬ雪          驢ノ129


駄句である。





解ける と 融けるは違う。
溶ける、熔ける、などというのもある。

「解」は、固まりをほぐす、細かくなる、分解する感じ。
「融」は、固体が熱や圧力によって、液体になる感じ。
「溶」は、液体の中に固体を入れてとかす、感じ。
「熔」は、金属を溶かす感じ。

これは、辞書ではなく、私個人のイメージである。

雪解け_b0290638_15481213.jpg


凝り固まった悲しみや、辛さを
解きほぐし、元の素直な気持ちに戻すことは
出来るのだろうか。

解きほぐす事は諦めて、
熱を加えて、さっさと融かして流してしまう、
というやり方もあるかもしれない。
しかし、その熱はどこから持ってくるのか。
辛く悲しく凍った心を融かすほどの熱量をどうすればよいのか。

融かさず、固まりのまま、流す場合もある。
しかし、固まりを流した場合、そのたどり着く先が心配である。
何処かで、その塊が燻り出す可能性を、おそれる。

細い糸を扱っていると、時にとんでもなく絡まった個所を見つけることがある。
そこを切り取って繋ぐ、という手もあるが、それは最終手段である。
切って繋ぐと、そこは傷になる。

そこで、腹を据えて、ほどく作業にかかる。
「ほどく」は「解く」だ。
手を洗って、深呼吸をして、針先なども使いながらそっとほどいてゆく。
ほとんどの絡まりは、いつかほどける。
何故なら、元は一本の糸であったのだから。

心も、生まれた時には、真直ぐな素直な一本の糸のようなものだったのだろうか。
縒り合わせ、織りあげてゆくように成長するのだろうか。
その間に、染められたり、汚されたりするのだろうか。
そして、絡まったり切れたりしながらも、織り続けていかなければならない、
というのが、生きてゆく、という事なのだろうか。

嗚呼、私自身がこんがらがってきた様だ。
(「こんがらがる」は、絡まり縺れる事、書きながら不安になって、辞書を引いた)


雪解け_b0290638_15475493.jpg



いつも私のブログにコメントをくださる今野さんのブログ
「天童の家」 の今日の投稿 「雪解け進む」 の写真と文章を拝見して

雪解け、と、雪融け は違うようだな。

と 思った事をきっかけに、ややこしい事を考えた。

雪解けは、降り積もり固まった雪塊、根雪が融けて、
雪で隠れていた地面や植物が見えるようになる風景や季節の変化を
全て含んだ言葉なのかな、と思う。
雪が融けて水になる、というだけなら、「雪融け」で良いのだけれど、
そうではない、
春の気配を喜ぶ人の気持ちを含んだ言葉が、「雪解け」 なのか、
などと考えた。


推敲中、没になった句にはこんなのもある。


舐めんなよ雨ニモマケズ解けぬ雪


笑い捨てていただきたい。









Commented by こんの at 2014-03-06 05:13 x
頷きながら拝読しました
とける
いつも迷いながら、その時々の気分で使っております(苦笑)
ダメですねぇ
やはりちゃんと選んで使うべきでしょうなぁ
先日、正しい使い方の答申が放映されてましたが......
とけるもありました
もう一度、じっくり読ませてもらいます
ありがたいことです
Commented by unburro at 2014-03-06 15:01
こんのさん!

深い意味は無く、ただ、こだわりたい気分だっただけ・・・
かもしれません。
または、頭(脳)の癖のようなもの、のような気もします。
Commented by こんの at 2014-03-06 17:34 x
レスポンスを読ませてもらって
(そういう時って、自分にもあるなぁ)と思いました
今朝から春の吹雪が荒れtます
Commented at 2014-03-06 21:31 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by unburro at 2014-03-06 23:57
鍵コメmさま

なるほど、「こんがらがり」 も酒のサカナにしますか・・・
そうですね。 それしかない!(笑)
Commented by unburro at 2014-03-07 00:02
こんのさん!

この頭(脳)の癖が、実は私という人間の「核」なのかもしれない、とも思います。 だから、このままでやっていこう、と思います。
Commented by こんの at 2014-03-07 06:40 x
お願い
>解ける と 融けるは違う。
上のフレーズ以下7行を「天童の家」で拝借したいのです
ブログで使わせてください
Commented at 2014-03-07 17:21 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by unburro at 2014-03-07 17:38
鍵コメmさま

この写真のジンは、ドライと書いてあるけれども、じわっと甘くて、私の好きなベルモットに似た、薬酒の香りがあります。
ロックで飲むと、大変よろしいです。
頭に効く・・感じが、少々危険でもありますが。
Commented by saheizi-inokori at 2014-03-08 22:58
とけて流れりゃみな同じ、この「とける」は?
みな同じ?
Commented by unburro at 2014-03-09 08:29
佐平次さま

富士の高嶺の雪は、消えるから、「解ける」。
京都先斗町の雪は、石畳の上で水になり流れて行くから、「融ける」。
と考察?しますが、
なぜか、私の感覚は、「溶ける」 を選んでしまいます。
どうしてなのだろう・・・・
男女が溶け合うイメージを感じるからでしょうか?

などと、言っている場合じゃない!
「梟通信~ホンの戯言」 の数年前からのファンとしては、
コメントを頂き、感激しています。 新幹線の中で有名人に出会ったような!驚きです。 
(「お気に入りブログ」に登録すると、先方ブログの方に知らせが入る?事を知りませんでした。)
若輩者の与太郎ですが、よろしくお付き合い願います。
Commented by saheizi-inokori at 2014-03-09 13:16
あれ?お気に入りブログから?知りませんでした。
イイネをクリックしていただいた方の記録が残るのです。
つたないブログですがよろしくお願いします(挨拶抜きでコメントしてしまいましたね)。
Commented by unburro at 2014-03-09 23:12
あれ?そうなんですか・・・
イイネ!をしたのは確かです。
とにもかくにも、ありがとうございました。
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by unburro | 2014-03-05 15:51 | Comments(13)