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子犬

夜半の風 子犬が叱られている     驢 

駄句である。



この近隣では、躾が出来ない家ほど
犬を飼う傾向がある。

一日中、哀れな声で吠えていた老犬が
いつの間にか、見えなくなった。


この数カ月、安堵していたら、昼過ぎから小刻みに鳴き声がする。
犬だな、何処だろうか

窓から顔を出したら、隣家の生垣の向こうに
まだ子どものシベリアンハスキーと目が合った。

お前、どうする。

助けてやるわけにはいかないが、
何とか、飼い主が成長するように、と祈ること位は
してやるよ。

夕食後、風に吹かれて晴れた夜空を見上げていたら
少し遠い所で鳴いている声がする。
家の中のようだ。
こら、とか、静かにしなさい、とか言う声も洩れてくる。

ヒトとイヌ、自と他の違いが分からない人なのだと思う。
相手の気持ちになって、声をかける事が出来ないのだろう。

子犬に 「静かに」 という言葉が通じると思っているのだ。
愚かなことである。

自分の寂しさだけで、犬を飼い、自分の思いを押し付けて、
どこが間違っているのかさえ気付かない。

あの子犬を思うたびに胸が苦しくなる日々が始まるのか。
どうしよう、困った。

天を仰ぐ。
星の増えた夜空を 瞬きながら横切る光がある。

夜間飛行だ。

何とか、気持ちを切り替えなくてはならない。

夜間飛行の遠ざかる光に、弱い心を乗せてしまおう。

ここから、遠く逃げなくてはならない。



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小さい秋、見~つけた!
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by unburro | 2013-09-29 23:00 | Comments(0)